サバティカル: 私が仕事から離れた6週間の休暇を取る理由

自分のビジネスを運営する上で、私が最も好きな点のうちの1つは、チームと一緒に仕事のルールを自分たちで作ることができるという点です。私たちは一緒に「パーフェクトワールド」を構築することができます。Nozbeを長くお使いいただいている方には、私たち会社の仕事に対するアプローチの仕方をご存知かもしれません。最新のテクノロジーを使うこと、リモートワーク("#NoOffice - 通常の会社員が通うようなオフィスはありません)、週に4日勤務・金曜日はウィークリーレビューや自己啓発のために使うこと(“Thank God it’s Friday (感謝の金曜日)“の略としてTGIFと呼んでいます]tgfi)、そして、新しいアイデアを取り入れた実験、などなどです。

しかし、私はある問題を抱えています。それは、ビジネスオーナーとして常に会社のことばかり考えているというものです。考えるのを止めることはできません。家族と休暇で休んでいるときにも、会社のことを考えています。今後のプランや成長、チームのこと、などなど。止めることができません!

だからこそ、今年私は何か新しいことを試してみることにしました。そこで、私は"サバティカル”、つまり、6週間の長期休暇を取ることにしました。

私が6週間仕事から離れる理由

2007年にNozbeをスタートしてからというもの仕事から離れた長い休暇を取っていませんでした。時々は1週間ほどの休みを取り、会社から離れて頭を休めることができましたが、そんなときでさえ、仕事で何が起きているかチェックしていました。精神的に仕事から離れることができていなかったのです。

また、同じことが仕事仲間にも言えました。この状況を変えようと思い、数年前に私たちは全ての社員に2週間の休暇が取れる制度を導入しました。導入以前は社員は2日か3日連続した休みを時々取っていたのですが、それでは本当にリラックスして仕事から離れたことにはなっていませんでした。そのため、2週間の休暇を取ることを義務とし、社員の誰もが効果的に仕事から完全に離れることのできる休暇を取るというのが狙いでした。

長い休みを取った後では、仕事に戻りたいと言う気持ちが強まることもしばしばでした。エネルギーが充電され、新しいアイデアにあふれ、物事に対して新しい見方をすることができるようになっていることでしょう。そのような休暇は仕事へ戻る健康的な方法です。

さて、これで社員は長い休暇を得ることができました。しかし、依然として社長が休む間もなくずっと仕事のことを考えているのでは、健康的ではありません。私の尊敬するMichael Hyatt (マイケル・ハイアット)に触発され、私は仕事を休むことについて真剣に考え始めました。そして、私が休暇でいなくても会社がスムーズに運営されるようにもしたいとも思いました。

さらに、もう1つの理由ですが、昨年私の両親が結婚40周年を迎え、そのお祝いとして私と妻でニューヨーク行きの航空券を贈ったのですが、彼らの答えとしては、ぜひとも行きたいが、条件として私たちも一緒について行くというものでした。そういうわけで、私たち家族も一緒に全部で7人でニューヨークへ行くことになりました。私の両親、私、妻、3人の娘たちです(9歳のMilena (ミレナ)、6歳のEmilia (エミリア)、2歳のLiliana (リリアナ))。

Nozbeをスタートして以来初めて、1ヶ月以上の休暇の準備に取り掛かりました… 1ヶ月以上の休暇です!2週間ではありません。3週間でもありません。飛行機の時間も含めて、6週間のビジネスウィークです!それはクレイジーでした!

しかし、考え直すと、なぜ長い休暇を取ることがダメなことがあるでしょうか?会社はうまく行っています。個々の管理職はそれぞれの分野やチームで責任を持ってやっています: プロダクト、テクノロジー、デベロップメント、カスタマーサポート、ファイナンス、みなうまくやっています。私はまた、仕事と距離を取ることで、週7日24時間仕事のことばかり考えるのを止めることのできるいい時間になると思いました!

そうして今、私はカナダのマスコーカ川のほとりにある小さな小屋でこのポストを書いています。まだ私には2週間の休みが残っています。それは素晴らしいです。

長い休暇への準備には?

まず、旅行へ行く前の数週間はとても多忙です。やらねばならない仕事がたくさんあります。私の休暇中には、多くの社員も休暇をスケジュールしていたので、私は通常よりも忙しくマーケティングのプランに取り組んだりし、また、同時に休暇の準備もしなければなりませんでした。

こういった状況は私にとって初めてだったので、この経験により新しいことを学びました。私は衝動的に行動する傾向があるので、長期的に考えているときでも、事前に数週間先のプランをスケジュールするということはめったにありませんでした。しかし、今回は6週間も休みを取る予定だったので、数ヵ月先までのプランを作らなければなりませんでした!

そうして分かったのですが、長期的なプランニングは私にとってはるかにうまく機能しました。長い準備期間があったので、十分にチームとも連携し、仕事をうまく委託したりすることができました。きちんと準備するのは素晴らしいことです。

結果として、私の休暇中にたくさんの仕事があったにも関わらず、全てスムーズにうまく運びました。私は休暇中への備えをしていましたが、もっと長い先のことまで準備をしました。実際にはほとんど年末までのプランの概要を考えていました!

旅行へのスケジュールは?

旅行のプラン全体を事前に計画しました。どこに行きたいか、何がしたいかを決めました。アメリカ行きの飛行機を予約し、帰りの便も取り、そしてニューヨークでの最初の数日間の滞在先も予約しました。その他の予定は休暇中に決めることにしました。

ここで重要なことは、私たちは何が見たいか、何ができるかということを事前に話し合って同意していたことです。私の両親は60を超えていますし、小さな子供たちもいますので。

プランとしては、最初の週をニューヨークで過ごし、その後ミニバンをレンタカーしてカナダへ行きます (そして現在カナダにいます)。カナダからの帰りには、ナイアガラの滝に寄り、そこからニューヨークへ戻って飛行機に乗って帰路に着くというものです。それがプランでした。

旅行の実際は?

この旅行を計画している際に考慮すべき多くの要因がありました。私たち自身のニーズに合わせてプランする必要があり、そのためにいくつかの方法がありました。

まず第一に、私はApple Payに頼りました。私の全てのカードをApple Payに追加し、また、私はUS通貨のクレジットカードを持っているので、高額な交換手数料を避けるために全てをドルで支払うようにしました。

しかし、Apple Payの問題点は、アメリカではあまりよく機能しないという点でした。多くの場合、私のポーランドのクレジットカードを認識しないので、実際に支払いのカードを使うという “伝統的な方法” で支払わなければなりませんでした。

2つ目に、アトラクションのチケットを予約する最善の方法は、特にニューヨークを訪れる場合には、オンラインで予約するべきということです。アトラクションに並ばなくて済んだおかげで、たくさんの時間の節約になりました。しかも、出かけるほんの少し前に、滞在していたアパートからiPadかiPhoneでチケットを予約するだけで十分でした!

3つ目に、滞在先を考えることも重要です。私たちは事前にAirbnbやBooking.comで滞在先を予約しておきました。私たちのような7人家族の場合には、Booking.comで別々のホテルの2部屋を予約するよりも、Airbnbでアパートメント全体を借りるほうが過ごしやすいです。しかし、時には選択できないこともあります。そのため、この2つのアプリをiPadやiPhoneにインストールして使えるようにしておくのは必須です。これまでのところ私たちは選択した滞在先に満足しています。ニューヨークでの素敵なアパートメント、ハドソン渓谷の小さな町のポーチとロッキングチェアのある伝統的なアメリカの家、モントリオールの美しいアパートメント、そして今私が滞在している湖畔沿いの小屋…。Airbnbは私たちの旅行をもっと面白いものにしてくれました。これから私たちはトロントのアパートメント、それから、ナイアガラの滝のエリアにある滞在先も探さなくてはなりません。

A地点からB地点に移動する途中で宿泊が必要な時には、Booking.comを使うのが最も簡単な方法でしょう。

4つ目に、7人のグループとそのスーツケース等の荷物を収容できるように、Alamoでダッジ・グランド・キャラバンのミニバンをレンタカーしました。レンタカーの価格に車両・対物事故免責(CDW)の保険を提供している数少ない会社の1つだったのでこの会社を選びました。車に何か問題が発生したとしても、私の問題ではありません。

そして最後に、インターネットアクセスは重要な検討事項でした。アメリカとカナダの両方でインターネットにアクセスを確保するために、2GBのGigSkyプラン(“Apple Sim”)をiPadから購入しました。iPadに個人用ホットスポットを設定し、それにiPhoneを接続できるようにしました。それに加え、これまでに私たちが宿泊したほとんどの場所では無料のWi-Fiを備えていました。もちろん言うまでもなく、スターバックスやAppleストアには公衆Wi-Fiがあります。このように、私が世界とつながることを可能にしてくれる多くの方法があります。

4週間が既に経過した6週間の休暇は?

ここまでのところ順調です。私は仕事から完全に"スイッチオフ"することができています。私のフォーカスは家族と現在探検している場所にあります。唯一の例外がこの記事で、家族皆が寝た後、ここカナダの湖畔の小屋で書いています。

私はまだ仕事について考えているということを認めます。しかし、それはもっと長期的なものです。例えば、将来どのようにやるべきか、ビジネスをどのように成長させようか、どの方向へ進んでいこうか、数年後自分がどのようになっていたいか、などなどです。

そして、実を言えば、仕事に戻るのが待ち遠しいです!しかし、私には仕事をせずに家族と一緒に人生を楽しむ2週間がまだ残っています。

何年もの間Nozbeに取り組んできましたが、ここで6週間、仕事とはなれる時間が取れて良かったと思っています。そして、もし全てがうまくいったならば、来年もこのような休暇を取ろうかと思います。それについては今後の検討ですが、1つだけ確かなことがあります。仕事から離れる時間は必要です。新しいものの見方やリラックスを与えてくれるからです。そして、モチベーションを高めるのにもいい方法です。それは最も情熱的な起業家でさえ必要とするものです。あなたはどう思いますか?

Michael
NozbeのCEO兼創設者です。毎週のポッドキャストメーカです。Nozbeブログにもよく書きます。その上、生産性の本を出版することによって現在の事務員が仕事を成し遂げることを支援します。